地元レスターでは、9月1週目はLGBTQの尊厳を大切にする「パレード・ウィーク」でした。イギリスで初めて「プライド・パレード」が催されたのは、南東部の都市ブライトン(Brighton)だそうです。
この夏、海を見にブライトンを訪れた際、プライド・パレードを目前にロイヤル・パビリオンすぐ近くのブライトン美術館正面にはためいていたレインボーフラッグの写真です。
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ブライトン |
もともとは、サンフランシスコに発祥をもつLGBTの尊厳を象徴するレインボーフラッグ。LGBTQとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性別越境者、生まれた時の性別とは別の性として生きようとする人)、そして聞きなれないQは”Questioning"(自分の性のあり方がまだハッキリしていない)や”Queer'(性的マイノリティー全般)を表すそうです。
このQueer(クィア)という言葉は「性的マイノリティー全般」を表すことからさらに派生して、今では性的指向のみならずその社会の主流であるナラティブからはずれたマイノリティーとなる人種や文化などといったもの一般をもふくむ総称としても使われることがあるようです。
私がこの「レインボーフラッグ」にはじめてであったのも18年前に留学で訪れたサンフランシスコ。先生のお部屋の入り口にまずこのレインボーのシールが貼ってあったのですが、当時はそれが何を象徴するのかさえも知りませんでした。
かなりな割合で性的マイノリティーである人たちが暮らすサンフランシスコではSexTherapyの授業などでも、必ず男女だけではなくLGBTについても組み込まれていて、自らのセクシャリティーについてや自分とは違う人たちに対してどういった感情をもっているかなども探っていくことをしました。つまり、頭で理解するだけでなく現在どういった感情を自分との関係性の中でもっているかということを知っておくためです。
これは、自分がセラピストとしてむやみに誰でもカウンセリングして無意識にもクライアントさんを傷つけてしまうことのないよう、その時々のじぶんの臨床能力を知っておくためです。
いろいろ学び、いろんな人たちとふれあい、何も知らなかった私は6年にわたるアメリカ生活の中で一番信頼できるようになった友達はゲイでした。知的で優しく正義感も強い人で、職場でもいろいろと助けてもらい、マイノリティーとして言語バリアなどをかかえて仕事をする私にとても共感的な彼とはプライベートでも交流するようになりごく自然に友達になったのです。
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ブライトンの海 |