アルバートドックは世界遺産の一部だそうですが、周囲には博物館や美術館がいくつもあります。イギリスの良いところは、博物館や美術館の入館料がいらないところです。
テート・リバプール美術館を訪れると”Exploring the unseen(見えないものを探求する)”という展覧会が催されていました。ウォーターフロントにあるすてきなたたずまいの美術館でした。
うねるような吹雪のなかのまるで塊のような蒸気船と言われていますが、私には、ぼんやりとはっきりしないの絵の真ん中の空間に現れてきている光だけがリアルにせまって感じられました。
有名な絵なので、教科書か何かで見たことがあったのですが、その中の光はあまり印象がなかったのです・・・。
本物の絵の持つ力でしょうか。
この絵はどういう意味だろう・・・とあれこれ考え始め、絵の隣の説明書きに目をやると
「この絵は、理解されるために描いたのではないのです」
という一文が目に飛び込んできて、びっくり。
失礼いたしました・・・。そうでした、相変わらず頭でっかちな私。
偶然ですが、この「吹雪、港の沖合の蒸気船」の絵から浮かんだイメージ、ユングの「リバプールの夢」の暗くて煤けたはっきりしない中に現れてくる光の源そのものであるマグノリアの木のヴィジョンのイメージと重なります。真ん中の空間にポッカリと現れている光が・・・。
今回の旅のシンクロニシティー(共時性)です。